Y税理士 60以上のクリニックを顧問先として抱えている医療専門の税理士事務所長
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■税務署と闘ってくれない税理士もいる
Y税理士 税務署員は以上のようなことをいろいろ調べて、適正であれば「OK」ということになります。
WCL その時は税務署員は何か言ってくれるんですか?
Y税理士 別に何も言ってくれません。「ハイわかりました」で終わりです。
WCL しつこいようですが(笑)、なんか褒めてくれるとか、そういうのはないんですか?
Y税理士 あまりありませんよ。「奥さん、朝から夜中までたいへんですね」と、ねぎらいの言葉をかけてくれるようなことはありますが。
WCL 反対に、不適正な場合はどうなりますか。
Y税理士 税務署員はだいたい3時くらいにお茶を出す頃には、「今日の分でこれとこれは問題ですね」と言ってきますから、それについて私のほうは反論もします。それで収まればいいのですが、終わらない場合は「持ち帰って検討します」と言われて、税務署員は夕方4時ぐらいに引き揚げて、統括官に報告をします。
一方こちらのほうは、経理が妥当であるという根拠をもう一度整理して、事例を調べたりして主張します。
研修費にしていた海外旅行の費用が認められなかったり、飲食代が認められなかったりしたら、過大役員給与ということで経費が認められなかったり、個人では所得税がかかることになります。
WCL ということは、税理士が関与して申告をしている以上は、それが適正であるということなわけだから、税理士は税務署と闘ってくれるわけですね。
Y税理士 ところがそうでもなくて、まったく戦ってくれない、納税者の味方なのか、税務署の味方なのかよくわからない税理士もいるみたいですよ(笑)。
とは言え法律的には、一応税理士は公平な立場で関与しなければならないことになっているんです。問題点があったら、税理士と税務署で話し合うことになっています。税理士の頭ごなしに税務署が納税者と直接話し合うということはありません。
■ペナルティは加算税だけではない
WCL それで折り合いがつかなくて、「見解の相違」ということになっちゃうとどうなりますか?
Y税理士 こちらが認めれば修正申告を出します。その場合は過少申告加算税10%と延滞税がかかることになります。重加算税の場合は35%取られます。
また金額が多ければ、告訴される場合もあります。それは一般のクリニックではあまり考えられないくらい多額のケースですからご安心下さい。だいたいそんな金額の脱税をすると、保険医療機関の指定も取り消されるかもしれませんしね。
WCL よほど脱税額が多ければそういう可能性もあるということですね。まあそんなことは普通は考えられませんが、普通の開業医の先生が問題なく税務をこなすための基本についてもう一度確認させてください。
Y税理士 窓口収入は一日が終わったらきちんと通帳に入れて、必要な経費があればそこから引き出して使うこと。経費については、後で聞かれてまったく言い訳ができない経費であれば最初から計上しないということです。
ささいなことであれば「今後気をつけてください」という指導で終わりますが、あまりにも毎週末ゴルフに行っているようだと、否認されて加算税がかかることになります。それを不服として納税者側が争ってもまず負けるので、経費についてはよく注意してくださいね。
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■個人と医療法人では「経費」の概念が真逆
■「経費」になるもの、ならないもの
■税務調査官がやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!
■調査を入れる先はどう決められているか
■レジペーパーもレセコンの集計表も「要保存」
■自由診療の収入はチェックの対象
■奥さんがまめにクリニックに顔を出す理由
■子供を役員にして非常勤報酬を出す
■税務署と闘ってくれない税理士もいる
■ペナルティは加算税だけではない
■個人と医療法人では「経費」の概念が真逆
■「経費」になるもの、ならないもの
■「措置法」26条利用は最高850万円お得!
■保険収入を抑えるか、7000万円を目指すか
■法人にするかどうかは開業後に決めればよい
■医療法人設立もなかなか大変
■とにかく「経費」には気をつけましょう
■儲かり過ぎちゃったらどうするか
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