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なぜ私たちは、17年掲げた順位保証をやめたのか

当社は2026年、長く掲げてきた「検索10位以内に入らなければ月額半額」という順位保証を廃止しました。 なぜやめたのか、そのあと何を見ているのか。判断の経緯を正直に書きます。

この記事の要点

  • 2026年、当社は順位保証を廃止しました。守れなかったからではなく、順位が患者さまの入口の中心ではなくなってきたためです
  • 患者さまは検索結果を比較する前に、生成AIの回答を見はじめています
  • ただし、AIが何を根拠に引用先を選んでいるかは公開されておらず、断定できることは多くありません
  • 当社は順位保証の代わりに、新しい保証を掲げていません。約束できることだけをお伝えします

私たちは、何を約束していたのか

当社は2009年の創業以来、医療機関のホームページだけを手がけてきました。その中で長く掲げていたのが、順位保証という約束です。

「対策キーワードで検索10位以内に入らなければ、その月の月額を半額にする」——分かりやすい約束でした。先生方にとっても、成果の判断がしやすかったと思います。当社にとっても、覚悟を示す看板でした。

約束できるだけの根拠はありました

この約束を掲げられたのは、順位という指標が医院探しの入口とほぼ一致していたからです。

患者さまの行動は、おおむね決まっていました。「松山 内科」と検索し、上から順にいくつか開き、比較して、決める。だとすれば、上位に入ることは、そのまま「見つけてもらえること」を意味していました。順位を保証することは、入口を保証することとほぼ同じだったのです。

なぜ、その約束をやめたのか

順位と、患者さまの入口が、ずれはじめたからです。

患者さまが、検索する前にAIへ尋ねるようになった

「この症状は何科に行けばいいですか」「松山で、子どもも診てもらえる耳鼻科はありますか」——こうした質問が、検索窓ではなく生成AIに向けられるようになってきました。

さらに、Googleの検索結果そのものにも変化があります。AI Overviews(AIによる概要)が導入され、検索結果の最上部にAIが生成した回答が表示されるようになりました。患者さまは、そこで答えを得て、そのまま離れることがあります。

AI Overviews(エーアイ・オーバービューズ)

Google検索の結果ページ上部に、AIが生成した回答をまとめて表示する機能です。日本では2024年から順次提供されています。回答の中に参照元サイトへのリンクが示されることがあり、どのサイトが選ばれるかは検索順位とは別の要素で決まっていると考えられています。

これまでの患者さまの動き

検索する → 上位のサイトを何件か開く → 比較する → 決める

増えてきている動き

AIに尋ねる → 挙がった医院を確かめる → 決める(検索結果を一覧で見ない)

順位が10位以内でも、挙げてもらえないことがある

ここが、私たちが判断を変えた地点です。

検索順位で上位にあるサイトが、AIの回答でも参照されるとはかぎりません。逆に、順位が特別に高いわけではないサイトが引用されることもあります。両者は連動している部分もあれば、していない部分もある——というのが、いま私たちが観測している範囲です。

つまり、10位以内という約束を守っても、患者さまに届いていない場合がありうるということになります。約束は果たしているのに、先生の医院は選ばれていない。それでは、何のための保証なのか分かりません。

誤解のないように書いておきます

順位保証を廃止したのは、守れなくなったからではありません。守っても意味が薄くなる場面が出てきたからです。また、検索順位が無価値になったとも考えていません。順位はいまも重要な指標のひとつです。ただ、それだけを約束の対象にすることが、実態と合わなくなりました。

代わりに、何を約束するのか

何も約束しません。これが、いまの当社の結論です。

「AI検索で引用されることを保証します」とは言えません

順位保証をやめた会社が、次に「AIに引用されることを保証します」と言い出したら、看板を掛け替えただけです。そして、その約束は順位保証より根拠が薄い。

生成AIが何を手がかりに引用先を選んでいるのか、その仕組みは公開されていません。正直なところ、誰にも完全には分かっていません。分かっていない領域について保証を掲げるのは、順位保証をやめた理由と矛盾します。

それでも、取り組む意味があると考えていること

分からないことが多い、と書きました。ただ、観測されている傾向はあります。

  • 「誰が書いたか」が明示されているページは、引用されやすい傾向があります
  • 「何を、どの専門で、誰に対して提供しているか」が具体的に書かれているページは、AIが内容を把握しやすいと考えられます
  • 構造化データについては、どのくらい効くのか正直まだ分かりません。ただ、機械が読み取るための情報を整理しておくという性質上、入れておいて損はないと考えています

構造化データ(こうぞうかデータ)

ページの内容を、機械が読み取れる形式で記述しておく仕組みです。「これは診療時間」「これは所在地」「これは執筆者」といった意味づけを、決められた書式でページに埋め込みます。人間が見る画面の表示は変わりません。

AI検索での見え方診断

生成AIが貴院をどう説明しているか、実際に確かめてご報告します。

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先生は、いま何をすればよいのか

まだ焦らなくてよい、というのが率直なところです。ただ、いま着手する意味はあります。

焦らなくてよい理由

患者さまの行動が、一夜にして切り替わるわけではありません。地域や年代によって、いまも検索から来院される方は多くいらっしゃいます。既存のホームページを慌てて作り直す必要はありません。

また、AI側の仕組みは現在進行形で変わっています。いま最適化しても、半年後に前提が変わる可能性があります。大きな投資を急ぐ局面ではないと考えています。

それでも、いま着手する意味があること

一方で、「誰が書いたか」を明示することは、AIの仕組みが変わっても無駄になりません。

執筆した医師の氏名、資格、経歴。それを記事やページに明記しておく。これは患者さまが読んでも意味があり、AIが読んでも意味があります。どちらに転んでも損をしない施策から始めるのが、いまの局面では合理的だと考えています。

当社のスタンス

当社は電話営業を一度もしていません。順位保証をやめたいまも、方針は変わりません。ご連絡をいただいた場合には、必ずメールでご返信します。

言っていることと、やっていることを一致させる

順位保証を降ろすことは、正直、怖い判断でした。分かりやすい約束を失うということだからです。

それでも降ろしたのは、追うべき指標が変わったのに古い約束を掲げ続けることが、先生方に対して不誠実だと考えたからです。約束を守るために、意味の薄くなった数字を追い続ける——それは、先生の医院のためになりません。

この記事も同じです。分からないことを分かっている風に書けば、記事は書きやすくなります。ただ、それをやった時点で、当社が売っているものの説得力は消えます。分からないと書くことでしか、分かっていることの信頼性は上がりません。

まとめ

  • 2026年、当社は順位保証を廃止しました。順位が患者さまの入口の中心ではなくなってきたためです
  • 代わりの保証は掲げません。仕組みが公開されていない領域について、約束はできないと考えています
  • いま慌てて作り直す必要はありません。ただ「誰が書いたか」を明示することは、仕組みが変わっても無駄になりません
  • 約束をしない代わりに、できることとできないことを、そのままお伝えします

ご確認ください

本コラムは、医療機関のホームページ運営に関する情報提供を目的としたものであり、特定の医療行為・治療効果について述べたものではありません。 生成AIの動作や検索エンジンの仕様は変更される場合があり、本記事の内容が将来にわたって正確であることを保証するものではありません。 医療広告ガイドラインの解釈・適用については、必要に応じて所管の行政機関にご確認ください。